こんにちは。はじめまして。酒とロック(@saketorocks)といいます。
先日、スピッツのLIVEに行ってきました。足を運んだのは2023/06/07の大宮ソニックシティー公演の二日目。
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スピッツのライブチケットをゲットするまで
スピッツにハマったのは、1995年にリリースされたアルバム『ハチミツ』あたりから。「ロビンソン」や「涙がキラリ☆」でハートを打ち抜かれ、当時、後追いしてファンになった…という経歴の持ち主です。
ま、よくあるパターンです。
「青い車」「猫になりたい」「スパイダー」「不死身のビーナス」「君が思い出になる前に」「日なたの窓に憧れて」あたりを改めて聞いて、知らなかった自分をぶん殴ってやりたい…なんて気分になったことが、今でも脳裏に焼き付いております。
そんな何十年も聞いてきたスピッツのライブに、今さらながら初めて足を運んだのでした。にわかファンのポンポンチキ…といわれても仕方ありません。はい、遠くからただ憧れていただけですから。
好きになったときから、スピッツはとっくに雲の上の存在。まさに国民的スターでした。「空も飛べるはず」「ロビンソン」「チェリー」の人気曲三連発リリースに、割って入ってライブに行けるほどの根性は当時から持ち合わせていません。
ライブに行く…というか、スピッツのチケットなんて取れるわけがない…という思いがあったのです。
そうこうしている間に、学生時代がついに終わり、自由を失います。就職をして働きだし、結婚して子供ができ、子育てに夢中になっている間に、どんどん年齢を重ねてしまいました。
その間、スピッツの曲は「家や車で流れて鼻歌を歌う」という生活の一部となっていましたが、スピッツはますます遠い存在に。
そこに突如として降って湧いた「スピッツ愛」。
新作『ひみつスタジオ』のジャケットにほっこりし、シングル曲「美しい鰭」の「鰭」に「なんて読むんだ?」と気になっているうちに、どんどん彼らの曲に引き込まれてしまっていました。
年齢を重ねて子育てが終わり、自由を少しだけ取り戻したからでしょうか。「ライブに行きたい、ライブに行きたい、スピッツのライブに行きたいんだ!」とスピッツへの思いがどんどん膨らんでいく自分がいました。
いざチケットを買う…となるとそれまでの道のりは平坦なモノではありませんでした。
当然ながら、先行抽選販売に外れまくり。申し込んでも申し込んでも、当たる気配はありません。もちろん抽選に当たるなんてキセキ中のキセキですから、外れても文句はいえませんが。
ファンクラブに入るのは時すでに遅しでした。ファンクラブ優先なのもごもっとも。
かくあるわたしに残されたのは、一般販売のみ。
地獄のチケット争奪戦です。買えるわけがない…と思いつつ、本気の熱意と思いが通じたのか、最後の最後でキセキが起き、大宮でスピッツに会えることになりました。やったー!!!
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スピッツライブ 大宮ソニックシティー公演のセトリと感想
場内にはいると「SPITZ JAMBOREE TOUR 2023-2024 HIMITSU STUDIO」の文字が書かれた半透明の幔幕がドカーンと張られていました。
時折、スモークがステージからこぼれてきて、会場内の照明に照らされ、霞がかっています。ステージ奥に点在する機材ライトが心拍数を上げてくれます。
19時になり場内が暗転すると、割れんばかりの歓声とともに「ときめきpart1」のイントロがスタート。
あぁ、スピッツだ。本当のスピッツだ!
ギターソロが終わると、幔幕が落ち、クリアに彼らが目の前に現れます。「おぉ〜!!!なんて神々しいんだ!」
間髪入れずに「跳べ」がスタート。
やさしい曲調から突如パンクの変調に、まるで「モーゼの十戒」で海が割れていくシーンを目撃したかのような錯覚に陥りました。やさしい声とゆったりとした曲調が印象的なスピッツですが、スピッツの真骨頂はパンクなんですね!
「バニーガール」やら「不死身のビーナス」やら「トンガリ’95」やら…このあたりのスピッツが空気感が好きなので、個人的に「跳べ」で完全に打ちのめされてしまいました。
田村さんのジャピングベースを見てて、本当に50代なのかと、オバケみたいな体力に腰を抜かしてしまいました。
それにしても、草野さんの歌声も、三輪さんのアルペジオも、﨑山さんのドラミングも正確で超精巧。スピーカーから出てくるサウンドと何一つ変わらず、それはもうスピッツのまま。
田村さんのベースはパフェーマンスに気をとられたけど、スピッツの音楽を真っ向から支える重要フレーズを連発されていました。音が良かった!
「みそか」明けのMCから、予想外の「フェイクファー」でダメ押しの鳥肌攻撃。
辛かった新社会人の頃を思い出しながら、三輪さんってギター美味いなぁ〜と変な上から目線でステージを眺めてしまいました。ごめんなさい!あの風貌からしてバキバキのリフを刻むタイプなのかと勘違いしていました。
「さびしくなかった」「美しい鰭」「賛歌」「大好物」と新作が連チャン。「新作をひっさげてのツアー」って退屈に感じるんじゃないかって想像していましたが、イヤイヤ、スピッツのライブにそんな冗長性は1ミリたりとも感じませんよ。むしろ、もっと新曲やってくれ〜と願う自分がいました。「ひみつスタジオ」かなりイイ感じです!
プログラミングSEの流れに乗った「運命の人」は、まさに「バスの揺れ方」を感じるビートでズンズン観客を魅了していました。
「未来未来」の民謡「あ〜ぁ〜あ〜」もしっかり流れてくれて、スピッツの忠実な演奏ぶりにうれしくなります。
「優しいあの子」ではさすがNHK効果なのか、年齢に関係なく、時空を超えてみんなノリノリ。体が勝手に動き出し、音楽って楽しい!スピッツって最高!という原風景が広がります。
「ロビンソン」「i-O(修理のうた)」「チェリー」の3曲は、オールドファンの自分にとって夢のような時間でした。
「ロビンソン」と「チェリー」を生で1度に聴けたって経験も凄いし、この流れの間に新作「ひみつスタジオ」のオープニング曲を自信を持ってサンドしてくれるなんて秀逸すぎません?盆と正月が1度に来たっ!って、まさにこのことなんじゃないかなぁ〜。
さて、この日、個人的に楽しみにしていた「オバケのロックバンド」は想像以上の盛り上がりでしたよ。メンバーみんなの歌声を聞きながら、なんだか高校文化祭のライブの初々しいノリを思い出しつつ、会場は全員大合唱!もう一回やってほしいぐらい嬉しかったなぁ。
会場に放たれたレーザー光線が美しかった「8823」から「不死身のビーナス」の伝説的な流れは、にわかながらオールドファンの私にとって超絶お涙モノでした!2階席の後方であることを忘れてしまうほど。遠かったけど一緒の空間にいられることがなんて幸せなことか。。。
「醒めない」までの時間は、まさに一瞬だったかのように、「六大陸の物語が〜」あっという間に終わってしまいました。時間って本当に貴重です。
アンコールは一番聞きたかった「大宮サンセット」
まったりとしたMCも楽しい時間でした。草野さんが氷川神社に電車を使ってお参りしていた…なんで、もう何なんでしょう。
伝説のライブハウス「大宮フリークス」話も懐かしくて、嬉しくて…。あそこでスピッツが憧れたTHE BLUE HEARTSをはじめ、ユニコーンも、X-JAPANも、エレファントカシマシも、みんな演奏していたんですよね〜。
そんなフリークスのビルの上から見た夕焼けがキレイだったから…と話しながら、旧大宮市民にとって特別な特別な逸曲「大宮サンセット」へ。
そしてまさかまさかの「月に帰る」から、これぞスピッツのロックナンバー「1987→」でワンツーフィニッシュ。
2時間が15分に感じるほど、楽しい時間がアッという間に終わってしまいました。
きっとあの場所にいた人は「あの曲も、あの曲も聴きたかった!」と欲張りになってしまかったかも。もちろん僕もそんなひとりでしたが、生スピッツを見て聞けただけで、それはそれは幸せな時間でした。
もう一度、いつかスピッツを生で聴くために、明日から頑張ろうっとポジティブな気持ちになったとき、最後に嫁さんがポツリ…。
「こんどはファンクラブだな」
また会える日まで『優しいスピッツ』でも見ながら、しばらく思いにふけることにします。
SPITZ JAMBOREE TOUR 2023-2024 HIMITSU STUDIO 2023年6月7日(水)大宮ソニックシティー公演 セットリスト(セトリ)
- ときめきPart1
- 跳べ
- みそか
- フェイクファー
MC - さびしくなかった
- 美しい鰭
- 賛歌
MC - 大好物
- 運命の人
- 未来未来
- 優しいあの子
MC - ロビンソン
- i-O(修理のうた)
MC - チェリー
- オバケのロックバンド
- 8823
- 不死身のビーナス
- 醒めない
Encore - 大宮サンセット
MC(メンバー紹介) - 月に帰る
- 1987→